キス−キスTOPへ“王子”ヤグディン、足をひきずりつつ、意地で跳ぶジャンプ。盛岡のアイス・ショーは、あとから思えば歴史的な光景。つらくても見とくべきだったかな・・とも思うのは、やっと気分がおちついた時期だから言える、結果論か。
・・そしていまこそ、ヤグ王子に言いたいこと

盛岡に行きたい。ヤグのアイス・ショーに行きたい。たとえ、日帰りでもいいから。
そうも思ったけど・・私の中で、しきりと警報が鳴ってました。
(無理して行ったら、きっと無理した分だけ、よけいヘコむことになるよ)と。
いわば“動物的カン”だが、あれは正しかった、と思う。

1日めの終演後には、脚をひきずってた、と。
2日めは1回しか滑れなくて、その唯一のプログラム、ジャンプなしのはずの「メモリアル」で、むりやり跳んでたと。場内、「ヤグ、もういい・・!」と、悲痛なため息でいっぱいだったと。
おりしも、GPシリーズ開幕の、スケート・アメリカ開催の日。去年はヤグも出場してた・・あれからもう、1年か。

きっと日本はヤグにとって、ソルトレイクの重圧から解放され、のびのび滑り、大歓迎をうけた、最高の思い出の地。
長野世界選のビデオは、しばらく封印。眼にやきついてる表彰台での笑顔も、けんめいに封印。あのころからもう痛かったのか・・と思うと、長野世界選どころか、ソルトレイクのビデオも、しばらく封印。なぜ長野世界選を見に行かなかった?! と自分を責めるのも、やめよう。いまさら、どうにもならん。

この1年の、だれにも見えないところでの王子の闘いは、心身ともにすさまじいものがあったと思う。やるだけのことは、努力でなんとかなるようなことは、すべてやったろう。
いなくなっちゃうわけじゃないのに。滑るのやめちゃうわけじゃないのに。判ってる、判ってるよそんなこと。王子があんなに若くなくて、「コンペの緊張感がなによりも好き」なんて発言さえしてなかったら、こんなに気が重くないのに。
花の盛りが短い、といわれるボクサーでさえ、こんなに早く引退はしないだろうに・・。
アマとしてのかれの王道には、もっと、もっと先がある、もっと高みをめざせるはず、と勝手に信じてた。気持の整理はぜんぜんついてません。なにしろまだ、涙も出てこない。
せめて、王子のために泣いてあげたい。私なんぞが泣いてもどうにもならないのは百も承知だけど。泣いてもどうにもならないからこそ泣ける、ってこともあるんだよな、世の中には。

先天的な脚の骨のはまり具合が問題というなら、その骨格をかかえて、よくぞあの密度の濃い『ウインター』『仮面』を、ソルトレイクでかんぺきに滑りきったね、と言うべきなんだろう。たしかに、そう思う。思うんだが・・。
王子が、手術前にクワドのコンボ跳んだ、って報道があったけど(タラママが「いちおう止めたのよ」と言ってた)、そういう意味があったんだね。いまやっと、判った。
私からいま、ヤグ王子に送りたいことばは、ほんの数語です。

がんばったね。いっぱい重たいもの背負って、よくここまでやってきたね。
そして・・もう、跳ばなくていいんだよ・・と。


ハミルトンの、ジャンプが1コもないのに感動的なプログラムが大好きだって、いつか言ってたよね。きみにもきっと、そういうのが滑れる。こんどの新プログラムって、そういう狙いなんでしょう? だからむしろ、ほんの軽くでも、跳びたくても、跳んじゃダメ。“跳ばなくても魅力ある、新生・王子さま”を、アピールしなくては!
アイス・ショーのお客さんは、あなたのジャンプだけを期待して見に来るわけじゃない。あなたの表現する世界を、魅力あるあなたの滑りを、見に来るんだから。コンペのジャッジみたいに採点するわけじゃないんだから。いま意地になって、無理して跳んでも、お客さんは喜ぶどころか、いたいたしさ感じてつらいだけなんだからね。
どうもそのへんが、いまは見えなくなってるんじゃないか。それとも、百も承知でも、どうしても跳びたい自分の気持優先なのか。・・そんなとこは若いんだなあ、やっぱり。
年末のアイス・ショーで見られるのを、楽しみにしています。クジ運ないから、かなり不安だけど・・☆(後記:抽選だったらしい)

すいません、ヘコみまくってて。メールくださったかた、ありがとうございます。
まとめレスみたいな気分で、これ書きました。そんなわけで、お返事はしばらくお待ちください。
思いつくままの、支離滅裂な文章ですみません。

後記:読みかえすと、当時の気分がよみがえって、いまでもつらい。でも、このまま載せておきます。
03.10/30記
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